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ファニーキンキー
第13章 それは結実


「どして?お昼ひとりになっちゃう?」

「行って欲しくない」

「たぶん、今日までだから」

「それでも…行くな」

今日行ったら災いでも起きるっていうの?引き留められたって、あたしの用事なんだから行くけど?!
“行くな”しか言わない翔太郎に負けない力で腕を振りほどいた。

翔太郎は不意を突かれたかのように“あっ”とマヌケた声を出した後、表情を固く一変させた。


「行ったら……別れる」

あたしの目を見据え、教室内の翔太郎の席で、他の子たちに聞こえないように、低い声で静かに告げられた。

予想外な言葉に、あたしの顔は歪み、目には一瞬にして涙の幕が覆われていく。

なんでこんな些細なことで…先輩のことで、別れなきゃいけないの?昼休みに一緒に居られないってことがそんなに重要?別れを切り出される程いけないことしてるっていうの?

あたしは悪くない、束縛しないで欲しい。

キッと表情をきつくする。


「いいよ、翔太郎がそうしたいなら。約束があるから行くけど。信用ないんだ?」

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