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ファニーキンキー
第4章 それは弁当
今日は朝からスポーツ大会。
クラスで一番の運動神経を持つ恵衣子と、その友達ってことで強制的にバレーボールの種目に参加。
運動神経は無いわけじゃないが、バレーボールなんて授業でやる程度のあたしは、大して戦力にもならない。
だから運動音痴な椎ちゃんと大縄跳びの種目でまったりしたかったのに…
トーナメントだから1回戦で負ければ暇になるんだけど、チームメイトにはバレー部の部員が一人、それに加え熱血恵衣子が負けを許すはずもなく…
ガチに優勝を狙いに行く恵衣子とバレー部員の子の二人だけで試合を運んだ。残りのあたし達はサーブを打ってるだけで楽々と勝ち上がっていった。
試合後は首からタオルをぶらさげ、そこいら辺に転がっていたうちわを扇ぎつつ、ゴロリと横になっておっさん状態でくつろぐ。活躍なんてしてないのに、なぜか疲れる。熱血スポ根ムードにあてられてしまったんだろうか?
バスケットボールの試合が行われている隣の男子コートはキャーキャーと声援が賑やかだ。
「伊井!!行けーー!走れー!」
突然、声を張り上げて応援する恵衣子。
あっ、うちのクラスが試合中なんだ…?
バスケ部員で身長195センチの伊井が立役者となり、勝ち上がっているようだった。