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第10章 暗闇の底に
病院に着いてからが更に悲惨だった

発見者…目撃者であるオレとソウタさんは
いわば証人である

アイルが目を覚ますのを待つオレたちはすぐに
駆けつけた警察に呼ばれて
まずその場で聞き取りをされた


特に…いわゆる第一発見者となったオレは
事細かに聞かれることに


オレ自身の事、アイルとの関係…

マニュアルでもあるのか?というくらい
中年刑事の口から
ポンポンと質問が飛んでくる


問題はその後だった



「発見した時の状況を…~詳しく教えて下さい」



…状況?

フツー言えないだろ?

それも詳しくだと?正気か?このオヤジ…

と、心でつぶやく


先方も仕事だ…わかっている

だけど…

言葉少なく、間接的に答えるオレに
刑事はどこか苛立つように質問を変えてきた

ありのままの言葉・生々しい言葉を
答えとして求めているってことだ

吐き気がした

なんでそんなことを
そんな言い方で聞くんだ?
答えなければならないんだ?

そんなもどかしさや怒りで
ろくに答えられないオレにかまわず
刑事は続けた

『~になっていた?
~はしていた?
~をみた?
~はあった?』

…オレがYes・Noで答えられる形に
質問が変わっていた
…決定的行為をみたか?…とまで

分かりやすく言えば
遠慮もデリカシーも全くないのだ

オレが男だからか?
被害者ではないし、あくまで
第三者だとでも言うのか?

これはフツーのコトなのか?

数々の疑問や怒りに頭をふるわせながら
込み上げる吐き気に耐えていた

この刑事にも
アイルを傷つけられるような気がして…

だけど刑事はこうも言ってくれた
こういう事件で
現行犯で捕まえられるケースは殆どなく
証拠も証言もこれだけ押さえられると言うのは犯人を罰するに非常に有利だと話してくれた

吐き気を催す数々の尋問が
少しでもアイルの役に立つのなら
と少しだけ気持ちを落ち着けることができた

オレ自身が…
それを証言することになると言う事実には
何とも言い切れない重く
険しい気持ちが消せないが…

そして…どうしても不安なことを
去ろうとした中年刑事に聞いた

オレでさえ…こんなに…だったら一体…




『あの、被害者も同じ事…もしくはもっと
こんな事を聞かれるんですか?』



「あ~…それは…でも必ず
全て女性の警察官が対応しますから…」
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