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第10章 暗闇の底に
オッサン…答えになってないぜ

そしてそれは〃そうです〃と
肯定しているのと同じだ

傷ついたアイルに…
忘れてしまいたいであろう事
誰にも知られたくないであろう事を
根掘り葉掘り聞くっていうのか?
冗談じゃない
アイルが壊れてしまう

そんな事…やめてほしい
たのむから やめてほしい

いつかオレに…勇気を振り絞って
過去の告白をしてくれたアイルを
鮮明に思い出せる

そうなるまでの計り知れないアイルの努力
そう至るまでのアイルの勇気

やっとアイルがアイルらしさを
取り戻そうという時に…
それを、一瞬で壊された

そう思えてオレは言葉がみつからなかった

そして、その傍らで
オレの中に、アイルを二度に渡って傷つけた
あの男を…
あの鬼畜なクズ野郎に厳罰を与える為に
徹底的にやってやりたいと言う気持ちが
強く芽生える…

そして今回はすでに警察が完全に動いている
罰せられるのはあの男と言う大前提で

オレはこう思っていた

4年前の事を一緒に話しに出して
より厳罰を下すことができないか、と

もしそれが叶えば…失った時間が戻らずとも
アイルの名誉は取り戻せる

今回の事で警察には
アイルに前科があることもすぐにわかるだろうし

あの男とアイルの関係だって
すぐに判明するだろう
もし、そうなれば…

なんてオレは、まるで簡単に考えていた

後日の再聴取の協力を求められ
オレは一度聞き取りを終え
先に追えていたソウタさんと合流する

ソウタさんが既に医師と警察から受けた事を
オレに説明してくれた

ここでまた
吐き気を起こす程驚くことになる

『どう言う事なんですかそれ…!?』

アイルは止血や最低限の処置
痛み止めの点滴をされただけで
治療もなにもまだ行われてないと言う

それがどういう事かと言うのは
証拠を集める為だと言う

現場は勿論のこと
アイルの証言…そしてアイル自身…
アイルの身体から

さっきの刑事の言う、証拠が多くて有利とは
こんな話なのか?とオレは絶望した

目が覚めるのを待って…証言、診断
そして怪我の具合を写真におさめる…

そのためにアイルはまだ
身体を洗うこともできないと言うのだ

勿論アイル自身が
相手を罰する事を全て諦めて
調査も拒否するのなら話は別だが
オレは、それも許し難いと思うのを隠せない
また…頭が、心が複雑にゴチャゴチャとする
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