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第14章 オレだけのもの
最後を迎えてから
ようやくアイルからはなれたオレは
アイルの隣にドサッと体を投げ出した。



まだ少し息の荒い呼吸をするアイル



体力を全て使いきったかのように
体をベッドの上に投げ出して


あれだけ恥ずかしがっていたのが
もうどこも隠さずに


或いは隠す体力も
残ってないのだろうか?




服を着せてやろうか迷ったが…



アイルの肌の匂いや感触を
もっと感じていたくて


裸のアイルに抱きついた。








少し荒く息をする傍ら
アイルの顔は…穏やかだった。



まったりというか
おっとりというか


少し眠たそうに
くた~っとしているが


微笑んでオレの方をみていた。





その表情にオレは安堵して
アイルにキスする・・・






『アイル…?・・・ありがとう』






『りょ…うき…』









『…オレの人生で

一番最高の誕生日・・・

・・・ありがとう』







『よかっ…た・・・うれしい』







子どもみたいな顔したアイルが
小さな声で答える





アイルをそっと腕枕した


目が合って・・・もう一度キスする





微笑んだアイルが
スーッと瞼をおとして
気を失うように眠ってしまった






オレのものになりたいと言ってくれた



オレのものになってくれたアイル






オレに…一番大切なものをくれたアイル


一番ほしかったものをくれたアイル






オレにとっても初めてだらけの…


人生で最高の誕生日になったと言い切れる





この日のことも

この気持ちも




オレはきっと・・・生涯忘れない。
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