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Best name
第15章 託された思い
『どこか…悪かったのか?もしかして』
『ん…。ずっと…いつも元気だったけど
心臓悪かったから
自宅で…突然
眠るように…ポックリ
ほんと急だった
…私に、さよならも言わずに…
だけどね…すごく…幸せな死に方だって
今は思ってるの
病院と家はくっついてたから
自分の大好きな場所…
大切な…誇れる場で…
それはもしや一瞬
苦しかったかもしれないけど
あんな…穏やかな顔で
眠りにつくなんて…幸せなことだって
~だから私、今は悲しくないの
おじいちゃんは
やっとゆっくり眠れる
おじいちゃんの人生は
幸せな一生だったんだって……
最後の最期まで…
自分の命をもってまで
命の儚さとか…尊さ…大切さを
おじいちゃんが教えてくれたから…
でもっ・・・
こんな苦しいキモチ…
おじいちゃんに
教わりたくなかったよ~って…
思いながらも
私・・・ちゃんと…しようって
その時決めたんだ』
『…ちゃんと?』
『うん。こんな思い…
こんな悔やみきれない思いを…
もう二度と、誰にもしたくないって
だから…人も、動物も…出逢った命には
まっすぐ精一杯向き合うって決めたんだ
死んじゃったら…もう何もできないから
その人に、出逢うひとつひとつの命に
私が…手を触れる事ができるときに
しっかり全てを尽くすんだ…って…
おじいちゃんに〃約束〃したの
だから、そこから後悔はひとつもない』
オレは度肝を抜かれていた
涙を堪えるのが精一杯な反面
驚きを隠せずに・・・
唯一の理解者を失った心の痛み…
そしてそれをバネに
こんなにも繊細で
こんなにも強い気持ちを…
人間の芯をもって…
アイルは生きてきたのか
それもわずか16歳の時から・・・
オレが同じ年の時…
一体何を考えていただろう?
と、途方もないことを思いながら
『それなのにさ…』
アイルの顔が突然曇った
…何となく
次に言うことが…わかってしまう
『その後…私
あんなことしちゃったから
もぉぅ…底ナシの闇…
取り返しがつかない…って
おじいちゃんに見せる顔がなくって…
それから一度も…』
『……』
『ハッ…ごっ…ごめんっ…イキナリ…こんな』
『ふふ……あやまるなよ』
『だって……』
『ん…。ずっと…いつも元気だったけど
心臓悪かったから
自宅で…突然
眠るように…ポックリ
ほんと急だった
…私に、さよならも言わずに…
だけどね…すごく…幸せな死に方だって
今は思ってるの
病院と家はくっついてたから
自分の大好きな場所…
大切な…誇れる場で…
それはもしや一瞬
苦しかったかもしれないけど
あんな…穏やかな顔で
眠りにつくなんて…幸せなことだって
~だから私、今は悲しくないの
おじいちゃんは
やっとゆっくり眠れる
おじいちゃんの人生は
幸せな一生だったんだって……
最後の最期まで…
自分の命をもってまで
命の儚さとか…尊さ…大切さを
おじいちゃんが教えてくれたから…
でもっ・・・
こんな苦しいキモチ…
おじいちゃんに
教わりたくなかったよ~って…
思いながらも
私・・・ちゃんと…しようって
その時決めたんだ』
『…ちゃんと?』
『うん。こんな思い…
こんな悔やみきれない思いを…
もう二度と、誰にもしたくないって
だから…人も、動物も…出逢った命には
まっすぐ精一杯向き合うって決めたんだ
死んじゃったら…もう何もできないから
その人に、出逢うひとつひとつの命に
私が…手を触れる事ができるときに
しっかり全てを尽くすんだ…って…
おじいちゃんに〃約束〃したの
だから、そこから後悔はひとつもない』
オレは度肝を抜かれていた
涙を堪えるのが精一杯な反面
驚きを隠せずに・・・
唯一の理解者を失った心の痛み…
そしてそれをバネに
こんなにも繊細で
こんなにも強い気持ちを…
人間の芯をもって…
アイルは生きてきたのか
それもわずか16歳の時から・・・
オレが同じ年の時…
一体何を考えていただろう?
と、途方もないことを思いながら
『それなのにさ…』
アイルの顔が突然曇った
…何となく
次に言うことが…わかってしまう
『その後…私
あんなことしちゃったから
もぉぅ…底ナシの闇…
取り返しがつかない…って
おじいちゃんに見せる顔がなくって…
それから一度も…』
『……』
『ハッ…ごっ…ごめんっ…イキナリ…こんな』
『ふふ……あやまるなよ』
『だって……』