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Best name
第19章 最後の雨
絶望や悲しみに満ちたアイルの顔
・・・当然だよな
レナの事…そしてオレの本当の姿
一度に2つも大きなショックを与えて…
アイルをボロボロに傷付けてしまったのだから
他でもない・・・このオレが
アイルにとって
信じて、全てを打ち明けた
信じて受け入れた男が
信じて全てを許した男が…
こんな…汚らわしい男だったのだから
アイルがいつも
好きだと言ってくれたオレの手…
とんでもなく…汚(ケガ)れた手
こんな手で…アイルに触れない
今更なようで改めて痛感した
もう…触れることは…
その涙を拭ってやることも許されない
そんな気がして
だけどオレは・・・オレは
オレには…
『リョウキ…?…もう…行って?』
『…アイル…?』
涙を振り切るように拭って
アイルがオレを見つめる
『あたしは…今のリョウキを
今まで一緒にいてくれたリョウキを
知ってるから…
過去に何があったって関係ないって…
本当に思ってる
リョウキを…
私が見たリョウキを…信じてるから』
『アイル…オレは…』
『だから・・・だからね…っ…
過去を悔いてる今のリョウキに
もう後悔をしてほしくないのっ…
やさしいリョウキに…
人の痛みのわかるリョウキに…っ
もう何も罪悪感を
抱いてほしくないのっ…
そんなにも心苦しいリョウキに…
もうこれ以上
罪の意識を感じてほしくないっ……』
『アイルっ…』
アイルの…深くて、大きい愛情が…
やさしさが、オレの心をえぐる
『行って…リョウキ お願い…
その気持ちが本当なら…身勝手なことや
無責任なことをしたらダメだよぉ…っ
リョウキになら…わかってるでしょう?』
『……できない…』
『リョウキっ…!』
アイルが溢れる涙をこぼすように
下を向いてかがみ込む
嗚咽をもらして…
『あたし…リョウキを信じてるから……っ…』
『オレは…お前みたいに出来た人間じゃないっ』
『っっ…ぅっ…。…なら…言い換えるね…?』
『…?』
アイルが嗚咽を抑えて顔を上げ
まっすぐにオレを見た
『私…、どんなにリョウキを
誰よりもリョウキを好きでも…
何の罪もない赤ちゃんから…
お父さんを奪ったりできない
私には・・・できないよ』
・・・当然だよな
レナの事…そしてオレの本当の姿
一度に2つも大きなショックを与えて…
アイルをボロボロに傷付けてしまったのだから
他でもない・・・このオレが
アイルにとって
信じて、全てを打ち明けた
信じて受け入れた男が
信じて全てを許した男が…
こんな…汚らわしい男だったのだから
アイルがいつも
好きだと言ってくれたオレの手…
とんでもなく…汚(ケガ)れた手
こんな手で…アイルに触れない
今更なようで改めて痛感した
もう…触れることは…
その涙を拭ってやることも許されない
そんな気がして
だけどオレは・・・オレは
オレには…
『リョウキ…?…もう…行って?』
『…アイル…?』
涙を振り切るように拭って
アイルがオレを見つめる
『あたしは…今のリョウキを
今まで一緒にいてくれたリョウキを
知ってるから…
過去に何があったって関係ないって…
本当に思ってる
リョウキを…
私が見たリョウキを…信じてるから』
『アイル…オレは…』
『だから・・・だからね…っ…
過去を悔いてる今のリョウキに
もう後悔をしてほしくないのっ…
やさしいリョウキに…
人の痛みのわかるリョウキに…っ
もう何も罪悪感を
抱いてほしくないのっ…
そんなにも心苦しいリョウキに…
もうこれ以上
罪の意識を感じてほしくないっ……』
『アイルっ…』
アイルの…深くて、大きい愛情が…
やさしさが、オレの心をえぐる
『行って…リョウキ お願い…
その気持ちが本当なら…身勝手なことや
無責任なことをしたらダメだよぉ…っ
リョウキになら…わかってるでしょう?』
『……できない…』
『リョウキっ…!』
アイルが溢れる涙をこぼすように
下を向いてかがみ込む
嗚咽をもらして…
『あたし…リョウキを信じてるから……っ…』
『オレは…お前みたいに出来た人間じゃないっ』
『っっ…ぅっ…。…なら…言い換えるね…?』
『…?』
アイルが嗚咽を抑えて顔を上げ
まっすぐにオレを見た
『私…、どんなにリョウキを
誰よりもリョウキを好きでも…
何の罪もない赤ちゃんから…
お父さんを奪ったりできない
私には・・・できないよ』