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第3章 君の十色
『子どもは好きなの?』


『…べつに。キライ…じゃないかもだけど
どう接するのかわからない』





『あぁ、なるほどね』


『リョウキさんは?』




『オレは子ども好きよ
昔から野球教えたりとか、なんとなくだけど』


『…いいね。そゆの』




自分から振っといて・・・赤面する


アホかオレは…





思えば初めて出逢った日の公園


アイルが足を止める

そういう意味だ




『あの…』


『あぁ、うん』


何か言おうとしてるのかとも思えたが
シャットアウトしてしまった
少し後悔する


そして、こっそり持っていた紙袋を
アイルに渡した



『そうだコレ。ハイ』

『…?』




『今日は すげー楽しかった。今日のお礼』


『え・・・これ』



アイルが袋の中をチラっとみる

中身は今日アイルが見ていた例の黒いワンピースだ

驚いたようにアイルは顔を赤らめている




『今日はアリガトな?…またね』

『ま…まって!』



『?』

『…もらえないよ…こんな高価なもの…』




上目遣い…に自動的になるだけだが

見上げる顔…困り顔

少し赤らんで メチャクチャかわいい


両手でオレに紙袋を差し出している


オレは顔がニヤけるのを堪えて
そっとアイルの手を押し戻した


『クス……アイの気にする事じゃないし
深い意味のあるものではないから…な?』


『……でも』



『それはもうアイにあげたものだから

着たくなったら着れば良いし
勿論無理に着なくてもいい

オレに返されても使い道ないから
アイの方で好きにしてくれ?』



『…~』



『じゃ、またな』

テレくさくてたまらず
オレの方からその場を去った




夕方5時半…

なんて健全な…




自分にツッコミを入れて帰宅する


ソファになだれ込んで今日を振り返る…


疲れとかではない
緊張こそしたが…疲れたとか
そういうものは、一切感じなかった


充実


…それがピタリとハマる言葉だろう


今日一日だけでアイルの辞書が
一体何ページ書き加えられたことか


中身の濃い一日に感謝した

『?』

着信音が鳴った


ギクッとして どこか期待しながら
スマホを手にする






…ソウタさん




少しガッカリして(笑)気だるそうに応答する
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