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第32章 最高の名前

【本心】






感じないように


考えないように・・・してたけど




知的とか通り越して

もはや〃破天荒〃な…この母親を前に




その行動や言動に

そんな悪い予感を

感じずにいられなくなっていた。







加えてオレは・・・この時

とても悲しい思いがしていた。






こんな場において

突拍子もないことを言い出す母親…。





それもそうだけど・・・。







それより・・・それ以前に…。






ずっと引っ掛かっていた違和感。










ベタベタと他人前(ひとまえ)で

自分の子を褒めちぎる親がいたら

ソレも考えモンだが…







口を開けば逐一・・・アイルを貶す母親。






せっかく

和んできたばかりだったのに…







オレは本当に切なく悲しくなっていた。








それは確かに

暫くはなれていた母娘かもしれない。





成長過程が一部抜けてるかもしれない



多少の照れ隠しもあるかもしれない






厳しく育てなければと

思ったのかもしれない…




だけど



それにしても



それを抜きにしても





もっと・・・ずっと





根本的に…この母親(ひと)…。







認めたくない･･･言いたくないが

この人・・・このお母さんは






驚くほど…アイルのことを知らない。





本当にアイルのことを知らない。