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第1章 鬼の教師

確認してから、職員用の昇降口を開け…


「よく来たな…。」
「…。」

塾の鞄を背負った宇田川祥子を出迎え、宿直室へ連れて行く。

「あのっ！！」

部屋に入るなり、祥子は俺を見上げた。

「本当にあの事…」
「あぁ、喋ってない。そんな不安がるな。」
「はい…。」

祥子は、先週郊外のｺﾝﾋﾞﾆで万引きをして、休日出勤していた俺が、呼び出され迎えに行った。祥子の両親は、揃って大学の教授と準教授。ｽﾄﾚｽが、溜まるのだろうが…