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囚われの天使たち
第2章 支配
続いて男は、奈津子のもう一方の腕を掴み、捻りあげて、もう1つの鉄輪に固定した。
奈津子は両腕をあげたYの字型の体勢となった。身をよじる程度はできるが、それ以上の動きは取れない。
「さて、言うことを聞かない子にお仕置きだ」
「嫌あ! 嫌! やめて、やめて!」
奈津子は動かせないと分かっているはずの腕に力を込めて、それでも逃れようと身をひねって泣き叫ぶ。
そんな奈津子の姿を、男はちょっと眺めて楽しんでから、ポケットから煙草を取り出した。中身を1本取り出して、口に咥える。そして、煙草の箱をポケットに仕舞うついでに、今度はライターを取り出した。
片手で火をつけ、咥えた煙草に着火する。そしてライターも仕舞い、1口煙を吸ってから、ゆっくりと吐き出した。煙草の先端についた火が、息を吸うと共に赤々と燃える。
「さて、準備完了だ」
男は煙草を、親指と人差し指で摘む。
「いよいよお仕置きだよ」
摘んだ煙草の先端を、奈津子の顔へ近づける。それでようやく奈津子は何をされようとしているのか察したようだ。荒い息をさらに荒くして叫んだ。
「やめてやめて! お願い! やめて!」
しかし体をYの字に固定されている奈津子は、顔を背けるくらいのことしかできない。男は、あえて優しい口調で問いかけた。
「奈津子ちゃんはどこを焼かれたいかな?」
「嫌! 嫌です! やめてください、お願いしますうう!」
「どこを焼かれたいのか言わないと、勝手に焼いちゃうよ」
男は奈津子の顔スレスレまで煙草の火を近づける。
「嫌ああああ!」
奈津子は最大限に顔を背けて絶叫した。
「な? お仕置きは嫌だろ? もし焼かれたくなかったら、言うことを聞きなさい。そうすればお仕置きは勘弁してやろう。どうだ、言うことを聞くか、それともお仕置きを受けたいか。どっちか選びなさい」