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囚われの天使たち
第2章 支配
男は、奈津子の髪を無造作に掴んで歩き出した。
「痛い! 嫌あああ!」
奈津子は悲鳴をあげるが、抵抗はできない。掴まれているのが髪だから、抵抗すると痛みを感じるのだ。
「離して! お願い! お願いしますううう!」
しかし男は容赦しなかった。奈津子の髪を掴んだまま壁に向かって歩き出す。そして、さっきの鉄輪のところまで奈津子を引っ張った。
「もう1度、これに固定してやる」
「やめてください! もう動きませんから、お願いします!」
「駄目だ」
男は奈津子の両腕を、再び鉄輪に固定した。奈津子はYの字型になって動けなくなる。
「さあ、今度こそお仕置きだ」
奈津子は半狂乱になって叫んでいるが、男は意に介さなかった。
「そうだな、煙草の火でもいいが、それはあとの楽しみにとっておこう。今回はこれだ」
そう言って男は、近くの棚に置いてあった大きめのペンチを取り出した。
「思いっきり抓ってやるからな」
ペンチを開く。そして、奈津子のほほの肉を挟む。まだ力は込めない。軽く挟んだだけだ。
「い、いや……」
奈津子は顔を動かしてペンチから逃げる。それを追いかけて、男はまたペンチで頬の肉を挟む。奈津子はまた逃げる。これでは切りがないので、男は奈津子の顎を片手で掴んで動けないようにした。
「うう」
奈津子のうめき声が漏れる。
そうしておいて、あらためてペンチで頬の肉をつまむ。奈津子が顔を動かそうとするが、男は顎をつかんで引き戻す。
頬の肉をつかんだペンチに、徐々に力を込めていく。
「い、痛い……」
さらに力を込める。頬の肉が横に伸び、赤く染まる。
「痛い痛い痛い痛い! 痛いいいい! あああああ!」
奈津子は絶叫した。逃げようとして顔を背けると肉が引っ張られて余計に痛いので、逃げようにも逃げられない。