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犬を飼う
第8章 お出かけ
野菜たっぷりのフワフワオムレツ、ミネストローネ、焼きたてパンがテーブルに並んだ。

ご主人様は美味しそうに食事している。
雌犬リンはテーブルの下でお座りしている。

「まだ熱いからな。ゆっくり食べるんだぞ」

餌入れにオムレツの上にミネストローネをかけてもらった。

ご主人様の手料理は美味しい。
雌犬の餌はご主人様の残飯と言われていたけれど、リンは結構ご主人様と同じものを与えてもらっている。

ただし四つん這いで口だけを使っての雌犬の食事の仕方だ。

リンが餌を食べている間はご主人様がリードをしっかり握っていてくれる。
時々グイとそれを引っ張られるのがリンは大好きだ。

「ほら」

ご主人様が焼きたてパンをちぎって地面に投げてくれる。
なげてもらったパンを口に入れる。
一口では入りきらず地面に顔を付けてかじって食べる。

「ご主人様とっても美味しいです。ありがとうございます。」

「それはよかった。
顔がトマトソースだらけだなあ。」

ご主人様が雌犬の顔を川の水で濡らしたタオルで吹いてくれる。

口移しでお水を飲ませて頂く。

リンはうっとりしている。
ゆったり幸せな時間が流れている。
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