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淫の館
第3章 目覚め
ギリリ…ギリリ…
薪は崩れて元の形は残っていない。
火柱も治まり、普通の焚き火程度のチョロチョロとした炎になっていた。
ギリリ…ギリリ…
手足の痺れから、私は自分を前後に振っていた。
悔しくて男に下ろしてもらうよう頼みたくなかった。
ギリリ…ギリリ…
鎖と縄の音を聞きながら、炎を眺める。
私と家族を繋ぐもの、此処の外との繋がりが燃えて無くなってしまう。
子供の顔が浮かぶ、もう家に帰ってきているだろうか…
手の痺れも限界だったが、他にも限界のものがあった。