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淫の館
第3章 目覚め

「狂ってる、貴方。そんなの狂ってるわ。警察が来るわ。」

「狂ってるかどうかは価値観の問題でしょう。
私を支持する者は沢山居るのです。
警察?誰が呼ぶんですか。
この館は穢れを纏う貴女のような人間を収容するに相応しい体裁を整えていますから心配ないですよ。」

「ここは何処なの?あのホテルから近いの?」

ベッドの足元に鏡があることから、あのホテルと関連があるのではないかと考えた。

「貴女はこの館から出ることはもうないのです。
なのに、ここが何処かを知る必要もないでしょう。
まだ、諦めがつかないですか?」

男が後ろから近づいてきて、私の頬に手を回して撫でる。

私は腕を回して男を払った。

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