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銀木犀の香る寝屋であなたと
第3章 婚姻
 使用人とは呼ばず、メイドと呼ばれる洋装の老女が珠子を入浴させ、文弘の待つ寝所へと連れて行った。
藤井邸は沢木家と違い洋館でモダンな様子に珠子は興味をひかれたが、きょろきょろするのを我慢して、老女のメイドの後を俯いてついて行く。

「こちらです」

 メイドはトントンとドアをノックした。

「おはいり」

 文弘の声が聴こえ、メイドはドアを開き「奥様、どうぞ」と恭しく中へ案内する。そしてすぐに「失礼します」といいドアを閉めた。

 珠子は突っ立って挨拶をした。

「珠子です」
「ん。こちらへおいでなさい」

 優しい声にほっとして、珠子は文弘の腰かけるベッドに向かう。初めて見るベッドに珠子は好奇心が沸き緊張がほぐれた。

「ベッドを見るのは初めてかな?」
「ええ。実物を見るのは初めてです」

「なかなか寝心地のいいものだよ。しかしお父さまやお母さまは馴染めないらしくてね。やはり和布団がいいらしい」
「へぇ」

「こちらに掛けてごらん」

 文弘は自分の隣に珠子を座らせる。柔らかくふわふわとして弾む。

「あ、あの。不束者ですがよろしくお願いいたします」
「そんなに硬くならないでいいよ」

 珠子は肩を抱かれ横にされる。


 初めて着た、白いネグリジェのボタンを文弘はゆっくりはずし開き、身体全体を眺める。オレンジ色のガラスでできたオイルランプが寝室の中で、ぼんやり灯り文弘の影をゆらゆら揺らす。
 珠子は目を閉じて夫となる文弘の動作を待っている。ズロースが下げられたときは緊張が身体を走った。
 首筋に文弘の唇が触れてき、柔らかい前髪が頬をかすり珠子はくすぐったいのを我慢した。だんだんと文弘の顔が下に降りていき、ほっそりとした美しい長い指先が珠子の乳房を撫でまわす。
わずかな膨らみしかない乳房を何度か回すように撫でた後、文弘は身体を起こし、珠子の身体から離れ、小さなサイドテーブルの引き出しをガタガタと開けた。

 何をしているのか気になったが珠子は教育係でもあったばあやから「寝室に入ったらだんな様のすることにゆだねるように」と言われていたので静かに待った。
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