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僕のマミちゃん
第2章 count 6
霧野くんの膝を情けない顔で見つめている私の頬をそっと持ち上げてから…
「マミちゃん、顔を上げて。今から言うよ……塚崎眞実さん、好きです。僕とお付き合いして下さい。僕の恋人になって下さい」
真剣に見つめられながら、はっきりとした言葉で言われた。そのストレートな言葉は『特別に好き』だと理解できた。
信じられない……夢みたい…憧れの霧野くんに告白されて、気が遠くなりそう…呼吸をするのも忘れ、黒目がちの瞳に吸い込まれて…私は自分自身が霧野くんのものになったのを感じた。
「なって下さい」
霧野くんは、私をじっと見つめて語尾を繰り返す。
忘れていた呼吸が再び継続され、胸に手をあて、大きく息を吐き出す。はぁーっ…
まるで心臓が2倍に膨れ上がってるみたいに喉元が苦しい…かろうじて言葉を紡ぎ出した。
「えっと…私なんかでよかったら…」
「また、そー言う。『私なんかでよかったら』って…僕はマミちゃんがいいんだよ?ね、僕のマミちゃんっ。もう恋人同士だよっ」
「うん…あの…よろしくお願いします」
「あはっ、よろしくお願いされちゃう。じゃあ、手始めに…この子に名前をつけよっか。うーん…安直だけど、すっぽんとちんぽで『ぽんちゃん』はどう?」
「ぽん…ちゃん?」
「そ、ぽんちゃん。名前があった方が親近感が湧くでしょ?怖くないよ?早く慣れてたくさん可愛がってね」
えええっ?!あの物体に慣れなくちゃいけないの?恋人達の大人の世界ってなんて恐ろしいトコロなの…?霧野くんと恋人になれたことは嬉しいけれど、そんな困難が待ち受けてるなんて……私に乗り越えることなんて出来るかなぁ。