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僕のマミちゃん
第4章 count 4
お昼ご飯は、晩の残りを詰めてきたお弁当を自分の席で食べる。
ひとりで……
校内のひと気のない場所を探そうと思ったこともあったけど、こそこそとしている姿を誰かに見られたら…それはそれで恥ずかしい。隠したって、どうせぼっちには変わりないもの。
このクラスが特殊なのか、中学とは違って皆大人になったのか、一人で過ごしている生徒は私を含め何人もいる。その上ぼっちだからって好奇の目で見られることも無かった。それは、有り難いことだった。
お弁当を食べ終え、本を開くと悟くんの声に耳を傾ける。今日は2人の男子と楽しそうにおしゃべりをしている。意味の分からない単語と「つえぇー」って興奮してるからゲームの話かな?……その楽し気な空気感に触れながら本の世界に引き込まれていった。
ふいに『塚崎さん』という言葉が聞こえた。私のことだ。本を読むふりをしながら、悟くんが居る方角へ神経を集中させる。
「えー、なになになにぃ?!」
好奇心いっぱいな女子の声をきっかけに、悟くんの周りに人が集まりだした。
「悟っー、良かったな!」
「うっそー!マジでぇ?」
「うらやまっ!」
「へぇー塚崎さんなんだぁ?!」
「きりのっち、あーいうタイプが好きだっけ?!」
男子の好意的な言葉とは違い女子の言葉は辛辣だ。決して悪口を言われてるんじゃない。私にも分かる、どーして私みたいなのを選んだのかってことをストレートに不思議がってるだけ。