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遠い日の約束。
第5章 忘れていた過去
「ふたりとも明日は予定ないわよね」

お母さんが私と彩ちゃんに聞く。

「神社でお祭りやってるでしょ?あれには行きたいと思ってる。久しぶりに行かない?」

小さい頃から近くの神社で開かれるお祭り。
毎年楽しみにしていた。

「懐かしいなぁ~みんなで行こう!!」

「そうね。夕方から行けばいいわよね。…実はその前にお客さんが来るのよね」

「「お客さん?」」

「うん。しゅう君覚えてない?隣に住んでいた」

名前を言われても誰だか分からなかった。
だけど彩ちゃんは知ってる感じ。

「てっちゃん、しゅう君?」

「そうそう。そのしゅう君がね。彩と華に会いに来るのよ」

「え~…うそっ。懐かしい~」

「そうよね。25年ぶりぐらいかしらね。大きくなってるでしょうね」

お母さんと彩ちゃんが盛り上がてるけど私は何の事か分からなった。
てっちゃん?しゅう君?
まったく覚えがない

「ね~ね~。その人って誰?」

「華ちゃん覚えてないの?てっちゃんとしゅう君だよ?」

そう言われてもまったく記憶になかった。

「ちょっと待てって」

そう言って、隣の部屋に行って懐かしいアルバムを持ってきた。
ペラペラとめくっていく。
とても懐かしい写真が駆け足でめくられていった。
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