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遠い日の約束。
第5章 忘れていた過去
その後ろを俊樹さんと歩く。
後ろにまわした手は繋がれたままだった。
彩ちゃんに見えないように手を繋いでくれていた。
色々な店を見ながら懐かしさを満喫していく。
境内に近づくほど人が多くなって彩ちゃんたちとの距離が開いていく。
見失わないようにしていても背が高くない私は簡単に見失う。
俊樹さんに引っ張られながら横に逸れて人気のない場所へと移動した。
境内の裏は小さな林になっていて、少し離れれば違う空間にいるように静かだった。
誰もいない場所…
俊樹さんは何も言わずに私を抱きしめた。
俊樹さんから伝わる温もり、そして匂い。
私も俊樹さんの背中に腕を回してギュッと握った。
「やっと…ふたりっきりになれた…」
耳元で囁かれる俊樹さんの言葉にゾクゾクとした。
聞きたいことはたくさんある。
だけど今は俊樹さんを感じていたい。
私の嫉妬心をおさめてほしい…
抱き付いている手を解いて、俊樹さんの胸から顔を上げた。
そこにはいつもの俊樹さんがいた。
幼馴染のしゅう君ではない俊樹さんだった。
その瞳を見て、お互いに何を求めているのか言葉がなくても分かり、自然と唇が重なった。
ただ触れるだけのキス。
一度唇が離れ、目と目で見つめあう。
「触れたかった…そしてこうやって華とキスしたかった…」
余裕のない俊樹さんの表情。
後ろにまわした手は繋がれたままだった。
彩ちゃんに見えないように手を繋いでくれていた。
色々な店を見ながら懐かしさを満喫していく。
境内に近づくほど人が多くなって彩ちゃんたちとの距離が開いていく。
見失わないようにしていても背が高くない私は簡単に見失う。
俊樹さんに引っ張られながら横に逸れて人気のない場所へと移動した。
境内の裏は小さな林になっていて、少し離れれば違う空間にいるように静かだった。
誰もいない場所…
俊樹さんは何も言わずに私を抱きしめた。
俊樹さんから伝わる温もり、そして匂い。
私も俊樹さんの背中に腕を回してギュッと握った。
「やっと…ふたりっきりになれた…」
耳元で囁かれる俊樹さんの言葉にゾクゾクとした。
聞きたいことはたくさんある。
だけど今は俊樹さんを感じていたい。
私の嫉妬心をおさめてほしい…
抱き付いている手を解いて、俊樹さんの胸から顔を上げた。
そこにはいつもの俊樹さんがいた。
幼馴染のしゅう君ではない俊樹さんだった。
その瞳を見て、お互いに何を求めているのか言葉がなくても分かり、自然と唇が重なった。
ただ触れるだけのキス。
一度唇が離れ、目と目で見つめあう。
「触れたかった…そしてこうやって華とキスしたかった…」
余裕のない俊樹さんの表情。