パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第5章 忘れていた過去

いつも優しいキスをしてくれるのに今日は違う。
私を求め、私を欲しているかのような荒々しいキスだった。
身体は木に押し付けられ、口内を犯される。
舌は絡み、私の蜜ごと吸い上げていく。

「華………華…」

時折、キスの合間から私の名前を呼ぶ俊樹さんの声。
俊樹さんが私のキスに没頭するように私も俊樹さんのキスに没頭する。
舌先が触れ合えば身体全体が震える。
舌を通して身体の全ての性感帯が悲鳴を上げる。
もっと欲しい、もっと俊樹さんに愛されたいと身体は素直に反応した。
反応すればするほど、身体に力が入らなくなる。
縋るように、俊樹さんにしがみつけば、俊樹さんの腕が腰に回り私を支える。
だけど、それだけでは支えられるわけもなく、ずるずると地べたに座り込んでしまった。
心がアトを引くように、ふたりの唇からも金色の糸が引く。
俊樹さんの色っぽい艶やかな表情に欲情する。
座り込んだまま、またキスをする。
容赦ないキスに頭がおかしくなりそうだった。
俊樹さんも我慢できないのかシャツを捲り上げ、胸を荒々しく揉みだした。
キスだけで立ち上がっている乳首を人差し指の腹でクリクリと転がす。
身体全体が性感帯と化している今、それだけで身体はビクつく。

「ンンンッ」

塞がれた口から出る甘い声。
その声に反応して、俊樹さんの指が激しくなる。
軽くつねられれば電流が身体全体を駆け巡る。
自分の身体なのに自分の身体じゃないような気さえしてきた。