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遠い日の約束。
第5章 忘れていた過去
まさか俊樹さんが帰るとは思っていなかった。
帰るにしても何も言わずに帰るなんて信じられない。
私はスマホを手に取り俊樹さんに電話をした。
ワンコール…ツーコール…やけに長い。
いつもはそんな気はしないのに今日は長く感じた。
もしかしたら出ないかもしれないと不安になる。
でなかったら??
明日、駅にいなかったら??
不安だけが大きくなる。

『もしもし?』

不安な心に俊樹さんの声が響いた。
出てくれた…
それだけで、ホッとして泣きそうになる。

『華?』

「あっ…明日…」

咄嗟に出た言葉の続きがでてこない。
不安だけが独り歩きして私を苦しめる。

『明日…?待ってるよ…華が来てくれるの待ってる…だから今日は身体休めて』

「待ってて…くれるの?」

待ってると言われても素直に受け止められない自分がいた。
なぜなのか分からない。
不安だけが大きくなる。
この旅行で全てが終わってしまうかもしれないと思うからなのか…

『どうしたの?何が不安?』

優しい言葉に嗚咽が漏れる。
不安材料なんて一つもないことは分かってる。
ただ私の心が意味もなく不安がっているだけ…

「どうして…帰ったの?…お母さんも泊まって行けばいいって言ったのに…」

言葉にして自分の心が分かる。
何も言わずに帰られたことがショックで寂しかった。
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