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遠い日の約束。
第6章 伝えたい想い
ざっと簡単に湯をかかり、俊樹さんが来る前にお湯につかった。
目の前に広がる田園風景に目を奪われ、端の方まで来て眺めていた。
眺めながらドキドキは止まらない。
彼がどんな格好で入ってくるのか想像しただけで私の身体は反応し始める。
俊樹さんのことだから腰にタオルを巻いてくるのは間違いない。
だけど裸を直視することは絶対に無理だろうと広い露天風呂の中で小さくなっていた。
少し経てば、ベッドルームのガラス戸が開く音がする。
そしてザバンと掛かり湯の音…そして…俊樹さんがお湯の中に入ったのか、その波が私に打ち寄せる。
日差しが注いでいた場所が彼によって遮られた。
それはすぐ後ろにいると言うこと。
きっと振り返れば、触れられる場所に俊樹さんはいる。

「華?」

名前を呼ばれても反応できない。
ただ俯いているだけしかできなかった。
俊樹さんは少し待ったあと、動こうとしない私に痺れを切らしたのか、壁に寄りかかりながらお湯に浸かり、風景をみている私とは対峙した。

「緊張してる?」

コクリと頷く。
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