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第6章 伝えたい想い

「私…俊樹さんのこと―――」

「華…」

私の言葉を遮って俊樹さんが私の名前を呼び、首に埋めていた顔を上げて真正面から私を見つめた。
その瞳に吸い込まれるように瞳が交差する。
そこにはもう恥ずかしいという気持ちはない。
ただ、もっと触れ合いたい、もっと愛し合いたいと心は俊樹さんを求めた。

「私を…愛してください…私を…」

自然と出てくる偽りのない私の心。
この思いを俊樹さんはどう受け止めるのか。
前のように拒絶されるのか、それとも受け入れてくれるのか…だけど不思議と不安はなかった。
ただ今のこの状況は幸せで、その幸せに身を委ねるだけだった。

俊樹さんの目が細まり優しく微笑む。
そして唇が重なった。
これが答えなのだろうか…
答えであってほしい…
そう思いながら私は俊樹さんの腕にしがみついて、少し唇を開く。
私が何を望んでいるか感じ取った俊樹さんは私の中に入ってくる。
ゆっくりと私の口内を探りながら、私の舌を捉える。
いつものキスだけど、いつもと違う。
絡めた先から電気が流れる様な、脳まで痺れマヒするかのようなキスだった。
もっと欲しいと私から舌を絡め、俊樹さんの唾液を卑猥な音と共に吸い取りキスに没頭する。
何度も何度も角度を変えて、露天風呂の中だというのも忘れてキスをした。
私から俊樹さんの唇が離れ、離れるのが嫌な私は追いかける。

「もっと…」

貪欲に俊樹さんを欲する。