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遠い日の約束。
第6章 伝えたい想い

私は…何を怯えているのだろう。
こんなに優しく私を見つめてくれる人が私を見捨てるはずがないのに。
些細なことで私の心は闇へと落ちていく。
理由が分からない。
ただ、俊樹さんの一言一言で私の心は大きく左右されてしまう。
ペットボトルを持ったまま考えごとをしていると、私の手から取り上げられ、俊樹さんがごくりと飲んだ。
喉仏が波打ち流れ込む。
それと同時に私の心もドキリと波打つ。
ドクリドクリと心臓が早打ち始め、俊樹さんのゆかたを握っている手に力が籠った。
「華」
少し力強い声で名前を呼ばれ、私は顔を上げた。
それと同時に唇が重なり、冷たいものが流し込まれゴクリと飲み込んだ。
唇は離れ、ペットボトルに口を付け、また私に口づけして流し込む。
流し込まれた冷たい水は身体全体に染み渡り、ドクリドクリと早打っていた心臓は為りを潜めていく
「少しは落ち着いたかな?」
心配そうに見つめる目が私に向いていた。
「頭痛くない?」
俊樹さんが何を言っているのか分からずキョトンとしていると、俊樹さんの手が優しく私の髪を撫でる。
「ちょっと長湯しすぎたね…息遣いも荒くなってきてたし、このままつかっていたらのぼせるのも時間の問題だと思ったから…せっかくの旅行なのに寝たきりは嫌だよね」
その言葉で漸く理解した。
キスを途中でやめたのも、私はここに置いて消えたのも全て私の為だった。
私の身体を心配しての行動だったのだと思うと、何も知らずに泣いた自分が恥ずかしくなる。
こんなに優しく私を見つめてくれる人が私を見捨てるはずがないのに。
些細なことで私の心は闇へと落ちていく。
理由が分からない。
ただ、俊樹さんの一言一言で私の心は大きく左右されてしまう。
ペットボトルを持ったまま考えごとをしていると、私の手から取り上げられ、俊樹さんがごくりと飲んだ。
喉仏が波打ち流れ込む。
それと同時に私の心もドキリと波打つ。
ドクリドクリと心臓が早打ち始め、俊樹さんのゆかたを握っている手に力が籠った。
「華」
少し力強い声で名前を呼ばれ、私は顔を上げた。
それと同時に唇が重なり、冷たいものが流し込まれゴクリと飲み込んだ。
唇は離れ、ペットボトルに口を付け、また私に口づけして流し込む。
流し込まれた冷たい水は身体全体に染み渡り、ドクリドクリと早打っていた心臓は為りを潜めていく
「少しは落ち着いたかな?」
心配そうに見つめる目が私に向いていた。
「頭痛くない?」
俊樹さんが何を言っているのか分からずキョトンとしていると、俊樹さんの手が優しく私の髪を撫でる。
「ちょっと長湯しすぎたね…息遣いも荒くなってきてたし、このままつかっていたらのぼせるのも時間の問題だと思ったから…せっかくの旅行なのに寝たきりは嫌だよね」
その言葉で漸く理解した。
キスを途中でやめたのも、私はここに置いて消えたのも全て私の為だった。
私の身体を心配しての行動だったのだと思うと、何も知らずに泣いた自分が恥ずかしくなる。

