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遠い日の約束。
第9章 幸せな日々の中で

「過去がなければ今はないと自分でいいましたよね。その過去がなければ翔さんとの幸せはなかった。過去は辛いかもしれないけど、過去に引きずられて今の幸せを不幸にしてしまうのは馬鹿らしくないですか?過去の為にも今を幸せに生きる。それが過去の自分に報いることだと思いますよ。」
「そう…ですね。ここに絹子がいてくれてよかったと思います。辛い過去を乗り越えて私と共に生きていく選択をしてくれた事に感謝してます…俊樹さんは不思議な人ですね」
翔さんが絹子さんを抱きしめたまま、一番うれしい言葉を告げる。
それは女性にとって一番欲しい言葉。
その人と巡り合うために生まれて来たのだと運命を味方にするほど愛し合えるふたり。
私も俊樹とそうありたいと思う。
運命を味方につけるほど愛しあいたい。
「俊樹さんとは以前から知っているような気がしてるんですよ。遠い昔から…」
「人とは輪廻転生を繰り返すものです。いつの時代かで知り合いだったかもしれませんよ。そして、おふたりはその時代で恋人同士だったかもしれませんね」
ドクリと心臓が跳ねた。
跳ねる要素なんてないのに、私の心はざわついた。
「こんなこと言うのも失礼なんですが…私たちしか客はいないのでお店閉められたらいかがですか?私たちもそろそろ帰りますから…今日はおふたりでゆっくりしては?」
いつの間にか、他の客はいなくなっていた。
気づかなかったけど、もう一人の店員さんが、それとなく客を帰し、ドアにはクローズの札をかけていたようだった。
「そうですね…そうさせてもうらいます…片づけは明日するから、帰ろう?絹子」
絹子さんは翔さんの腕の中で小さく頷いた。
「そう…ですね。ここに絹子がいてくれてよかったと思います。辛い過去を乗り越えて私と共に生きていく選択をしてくれた事に感謝してます…俊樹さんは不思議な人ですね」
翔さんが絹子さんを抱きしめたまま、一番うれしい言葉を告げる。
それは女性にとって一番欲しい言葉。
その人と巡り合うために生まれて来たのだと運命を味方にするほど愛し合えるふたり。
私も俊樹とそうありたいと思う。
運命を味方につけるほど愛しあいたい。
「俊樹さんとは以前から知っているような気がしてるんですよ。遠い昔から…」
「人とは輪廻転生を繰り返すものです。いつの時代かで知り合いだったかもしれませんよ。そして、おふたりはその時代で恋人同士だったかもしれませんね」
ドクリと心臓が跳ねた。
跳ねる要素なんてないのに、私の心はざわついた。
「こんなこと言うのも失礼なんですが…私たちしか客はいないのでお店閉められたらいかがですか?私たちもそろそろ帰りますから…今日はおふたりでゆっくりしては?」
いつの間にか、他の客はいなくなっていた。
気づかなかったけど、もう一人の店員さんが、それとなく客を帰し、ドアにはクローズの札をかけていたようだった。
「そうですね…そうさせてもうらいます…片づけは明日するから、帰ろう?絹子」
絹子さんは翔さんの腕の中で小さく頷いた。

