この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
遠い日の約束。
第9章 幸せな日々の中で

俊樹の腕の中から顔を出して告げると困った顔をする。
「図星だ。俊樹は春馬の事、嫌いじゃないでしょ?」
俊樹の瞳が揺らいだ。
「私に遠慮しないでふたりで飲みに行っていいんだよ。春馬には友達以上の感情はもうないから…今、傍にいたいと思う相手は俊樹だけだから。」
「ない…の?」
どこか不安げな表情で小さな声で聞き返す。
「うん。今は俊樹だけ。きちんと終わりにできたのも、忘れられたのも全て俊樹のおかげなんだよ。…前にも言ったように、あの時に、俊樹がいなかったらきっと私…ダメになってた。春馬がこの世で一番だと思っていたから…だけどそれを簡単に塗り替えたのは俊樹なんだよ。俊樹が私を救ってくれた。」
俊樹の瞳が揺らいで、私の頬に手が添えられた。
「気持ちがなくても元彼は変わりないから、私が春馬とふたりで会うことはないよ。…だけど俊樹は行っておいで。日本でできた友達でしょ?」
きっと、日本で友達と呼べる相手はいない。
日本に戻ってからすぐに私と一緒に住むようになった俊樹が友達をつくる機会は少ない。
その中で、仕事上とはいえ意気投合して信頼しあっているふたりに私という枷で仲たがいをして欲しくなかった。
友達としてつきあっていってほしかった。
「図星だ。俊樹は春馬の事、嫌いじゃないでしょ?」
俊樹の瞳が揺らいだ。
「私に遠慮しないでふたりで飲みに行っていいんだよ。春馬には友達以上の感情はもうないから…今、傍にいたいと思う相手は俊樹だけだから。」
「ない…の?」
どこか不安げな表情で小さな声で聞き返す。
「うん。今は俊樹だけ。きちんと終わりにできたのも、忘れられたのも全て俊樹のおかげなんだよ。…前にも言ったように、あの時に、俊樹がいなかったらきっと私…ダメになってた。春馬がこの世で一番だと思っていたから…だけどそれを簡単に塗り替えたのは俊樹なんだよ。俊樹が私を救ってくれた。」
俊樹の瞳が揺らいで、私の頬に手が添えられた。
「気持ちがなくても元彼は変わりないから、私が春馬とふたりで会うことはないよ。…だけど俊樹は行っておいで。日本でできた友達でしょ?」
きっと、日本で友達と呼べる相手はいない。
日本に戻ってからすぐに私と一緒に住むようになった俊樹が友達をつくる機会は少ない。
その中で、仕事上とはいえ意気投合して信頼しあっているふたりに私という枷で仲たがいをして欲しくなかった。
友達としてつきあっていってほしかった。

