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遠い日の約束。
第9章 幸せな日々の中で

「分かった…でも、なるべく早く帰ってくるから…何かあったら連絡してね」
「そうするよ。いってらっしゃい」
ぎゅっと抱き合って、後ろ髪を引かれる思いで部屋を出た。
暑い夏も終わり過ごしやすい季節になる頃、日本に来てからの疲れと朝夕の温度の変化で俊樹が体調を崩し、とうとう熱まで出した。
数日前から調子が悪いのは気がついていた。
何度か「大丈夫?」と聞いたけど「平気だから」と私に心配かけまいと平気な振りをしていた。
それが今日になり抱きしめられている体温が熱いことに気がついた。
熱を測ってみると39度近く、私も会社を休んで一緒に病院に行こうかと聞いてみても「寝ていれば平気」と病院に行こうとはしない。
とりあえず今日は様子を見て、熱が下がらなければ明日は何が何でも病院に連れて行こうと決めた。
だけど気が気じゃない。
弱っている俊樹をひとり家に置いてきてしまい気になってしょうがなかった。
そして運悪く、今日は友達と会う約束をしていた。
「立花、大丈夫か?」
昼休みにソファーでお弁当を広げて食べていると、コンビニの袋を持った春馬が私の横にドカッと座った。
「そうするよ。いってらっしゃい」
ぎゅっと抱き合って、後ろ髪を引かれる思いで部屋を出た。
暑い夏も終わり過ごしやすい季節になる頃、日本に来てからの疲れと朝夕の温度の変化で俊樹が体調を崩し、とうとう熱まで出した。
数日前から調子が悪いのは気がついていた。
何度か「大丈夫?」と聞いたけど「平気だから」と私に心配かけまいと平気な振りをしていた。
それが今日になり抱きしめられている体温が熱いことに気がついた。
熱を測ってみると39度近く、私も会社を休んで一緒に病院に行こうかと聞いてみても「寝ていれば平気」と病院に行こうとはしない。
とりあえず今日は様子を見て、熱が下がらなければ明日は何が何でも病院に連れて行こうと決めた。
だけど気が気じゃない。
弱っている俊樹をひとり家に置いてきてしまい気になってしょうがなかった。
そして運悪く、今日は友達と会う約束をしていた。
「立花、大丈夫か?」
昼休みにソファーでお弁当を広げて食べていると、コンビニの袋を持った春馬が私の横にドカッと座った。

