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遠い日の約束。
第13章 混在する記憶

指だけならまだ我慢できる。
だけど、高宮くんのモノを入れられる前に逃げられるように渾身の力を振り絞って暴れた。
その甲斐あってか、私の足は高宮くんの鳩尾に入り、彼は私の上から転げ落ちた。
お腹を押さえて座り込んでいる高宮くんを見て、逃げ出すには今しかないと瞬時に判断して、ソファーから立ち上がった。
緊張と恐怖からか足は自分の足ではないかのように鈍く動き、ヨロヨロとしながら玄関に向かう。
後ろからは痛みのせいでうめき声が聞こえてくる。
あと少し…
あのドアを開けて非常ボタンを押せば誰かが外にでてきてくれる。
そう思って、ただ一心に玄関のドアを目指した。
本当だったら数秒でたどり着けるのに、今日はやたらと長く感じた。
そして、やっと玄関に辿り着き助かったと思った。
最後の力を振り絞ってドアノブを押した。
だけどドアが開くことはなかった。
「なんでっ…」
必死になってドアを押してもビクともしない。
何度もガチャガチャとやっていると、後ろから足音が聞こえてくる。
ゆっくりと、だけど確実にその足音は私の方に近づいてくる。
恐怖に耐えながら必死にもがく。
だけど、その扉が開くことはなかった。
だけど、高宮くんのモノを入れられる前に逃げられるように渾身の力を振り絞って暴れた。
その甲斐あってか、私の足は高宮くんの鳩尾に入り、彼は私の上から転げ落ちた。
お腹を押さえて座り込んでいる高宮くんを見て、逃げ出すには今しかないと瞬時に判断して、ソファーから立ち上がった。
緊張と恐怖からか足は自分の足ではないかのように鈍く動き、ヨロヨロとしながら玄関に向かう。
後ろからは痛みのせいでうめき声が聞こえてくる。
あと少し…
あのドアを開けて非常ボタンを押せば誰かが外にでてきてくれる。
そう思って、ただ一心に玄関のドアを目指した。
本当だったら数秒でたどり着けるのに、今日はやたらと長く感じた。
そして、やっと玄関に辿り着き助かったと思った。
最後の力を振り絞ってドアノブを押した。
だけどドアが開くことはなかった。
「なんでっ…」
必死になってドアを押してもビクともしない。
何度もガチャガチャとやっていると、後ろから足音が聞こえてくる。
ゆっくりと、だけど確実にその足音は私の方に近づいてくる。
恐怖に耐えながら必死にもがく。
だけど、その扉が開くことはなかった。

