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遠い日の約束。
第2章 動き出し運命
触れただけなのに、もっと交わりたいと本能的に思ってしまったのはなぜなのか…
だけど、先には進むことはなかった。
子供のように私の頭を叩いて隣の部屋に黙って移動した。
少し待つと手に洋服を持って戻ってくる。

「こっちに来て」

どこに連れて行かれるのかと後をついて行くと、そこはバスルームだった。
意味も分からず立花さんの顔を見上げれば手に持っていた洋服と途中で買ったコンビニの袋を洗濯機の上にバスタオルと一緒に置いた。

「シャンプー関係は適当に使って。私が出たら鍵もかけてね」

出て行く後姿を見送りながら無意識にドアの鍵を掛けて、その場にうずくまった。
彼は何がしたいのだろう…
キスができる距離でキスをしない。
その後にお風呂に入ることを進める。
先程、隣の部屋から持ってきたのは私の着替え?
そう思って立ち上がり洗濯機の上の服を見たら男性用のスエットだった。
コンビにの袋の中も見てみるとお泊りセット一式とショーツが入っていた。
これをどんな顔をして買ったのかと思うと、思わず笑ってしまった。
それでもその少しの気遣いがうれしいと思う私はおかしいのだろうか?
ここまできて、シャワーも浴びずに出るのもと思いシャワーを浴びることにした。
人様の家のシャワーを使うのは本当は好きではない。
なんというか…落ち着かないと言った方が正しい。
ソワソワして早く出たい衝動に駆られて、洗う場所だけ洗って急いで上がった。

「シャワー…ありがとうございました。」

テレビを見ながらビールを飲んでいる立花さんに声を掛けると、おいでおいでと手招きをされ、ソファーに座っている前の床に座らされた。
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