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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第1章 夏の華
…北白川伯爵付きの従者、狭霧はその抜きん出た美貌といい優雅な物腰といい、有能な仕事ぶりといい、社交界ではその名を馳せた特別な従者であった。
北白川伯爵は日本人離れした西洋の美男子のような風貌の紳士なのだが、その後ろに影のように控える従者が、華やかな美貌とどこか淫蕩な雰囲気を漂わせるような狭霧なので、その二人が現れると夜会や舞踏会の雰囲気は一気に華やぎ、人々の注目を集めるのだった。

月城が執事見習いとしてこの屋敷に入った時には、既に狭霧は従者として北白川伯爵に仕えていた。
だが、彼の出自やプロフィールは謎めいている。
月城が彼自身から僅かに聞いたことがあることは…
駆け落ち同然で日本から逃げてきたパリで男性の恋人に死なれ、自暴自棄な生活をしているところを北白川伯爵に拾われ従者になったことくらいだ。

地獄を知る狭霧はだから、他人の痛みや傷にとても敏感で限りなく優しい。
…そして命の恩人でもある北白川伯爵を心から敬愛し、命を捧げても惜しくはないほどの忠誠を誓っている。

しかし、彼自身のことは謎に包まれていることが多い。
…常に寄り添う伯爵との関係も、ベールに包まれている。
月城にとって、狭霧は良き先輩であり、憧れの先輩であり…男色の初めての手解きをしてくれた今でもどこか胸に疼く特別な存在でもあった。
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