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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第1章 夏の華
月城は、暁の半ば露わになった白い脚をそっと撫で上げる。
しっとりと吸い付くようなきめ細やかな美しい肌だ。
「…あ…」
咄嗟に身を捻ろうとする暁を押さえつけ、夜着の裾を一気に捲り上げる。
月城は薄く笑う。
「…相変わらず、下着をお着けにならないのですね…」
暁はぼんやりした眼差しのまま、首を振る。
「…だって…君が着けたらだめって…」
「人を疑うことをご存知ないのですね。…本当に貴方は…」
…どこまでも可愛い方だ…と、囁きながら月城は暁の唇を奪う。

「…お寝みになる時は、下着をお着けにならないでください」
夜の睦言で囁いたのはいつのことだろう…。
確か、性交の最中だった。
暁は、上気した貌で月城を切なげに見上げていた。
「なぜ…?」
月城は己れの牡を更に深く、暁に挿入しながら耳元に愛の息吹とともに囁いた。
「…私が…いつでもこのように暁様を犯せるように…です…」
「…んんっ…!…つきしろ…」
暁は羞恥と快感から呻き声を上げた。


あの夜から、暁は寝む時には下着を着けない。
男の言うことには従順に従う。
…特に閨に関する命令は、絶対に背かない。

…恐らくそれは暁の最初の男、大紋春馬により躾られた習性なのだろう。
それを考えると、月城は物狂おしい嫉妬心に駆られる。
…考えても仕方ないことなのに…。

月城はやや手荒に、暁の身体を裏返す。
「…あっ…!」
獣の体位に強いられると分かり、暁の身体は強張る。
暁は、月城の貌が見えないこの体位が苦手だ。
だが、月城は儚げな弱々しい風情の暁を組み敷き、背後から犯すことに興奮を覚えるのだ。
「…まだおねむでいらっしゃるから、この格好の方がお楽でしょう…。暁様は、眠っていらしても良いのですよ…」
子どもに話しかけるように、優しく甘く囁く。
「…や…だ…つきしろ…」
意識が覚醒しないまま這わされ、細い腰を高く掲げられる。

…青白い双丘のあわい…
薄紅色をした可憐な花蕾…
…何度犯しても、処女肉のように頑なに閉じられているそれに、月城は長く美しい指を伸ばす。
「…ああっ…!」
暁が白い羽枕に貌を埋めたまま、声を上げる。
「数日前も愛して差し上げたのに…もうこんなによそよそしい…つれないですね…」
やや強引に指を進める。
「…んんっ…!…だって…」
…暁の花環の中は相変わらず狭く熱い。
男を虜にする魔性の淫肉だ。



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