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夏の華 〜 暁の星と月 Ⅱ 〜
第1章 夏の華
数日前は平日だったが、夜だけ少し時間が自由になり外出が出来た。

暁の貌だけを見に帰るつもりが、貌を見たらお互い求め合わずにはいられずに、居間のソファで慌ただしく愛し合った。
月城は執事の制服のまま、暁はスーツの下だけを脱がされ、乱れたままの姿…であった。
馴らす時間もなく、性急に挿入したが、暁は最初から酷く感じていた。
男に求められ、激しく愛されることで、暁の身体は自然に柔らかく綻ぶように変わっていた。


…男を虜にする…魔性の身体だ…。
早くも熟れた果実のように柔らかく蕩け始めた花蕾を確認し、月城はスラックスの前立てを寛げ、痛いほど猛り狂っている牡を取り出す。
暁の白い夜着を手荒く背中まで捲り上げると、凶器の切っ先を花環に当てがい、ゆっくりと腰を進める。
「…ああっ…!…んん…っ…」
貌を羽枕に押し当てられているので、くぐもった声が聞こえる。
「…力を抜いてください…」
暁の淫肉の締め付けは凄まじく、月城は思わず低く呻いた。
「…っ…!…相変わらず…よく締め付ける…」
「…んんっ…あつ…い…森…の…かたくて…は…あ…っ…ん…」

愛の営みを始めると、月城のことを名前で呼ぶのは暁の可愛らしい癖だ。
…故郷を離れて二十年近く経ち、月城のことを名前で呼ぶ者もずっといなかったので暁の掠れた甘い声で呼ばれると、胸の奥が甘く疼いた。

「もう感じておられるのですか…?まだ半分も挿っていないというのに…。相変わらず、淫らな方だ…」
月城に冷たく揶揄されて、暁は恥じらうように羽枕に貌を埋め、啜り泣く。
暁の感じ易い身体を指摘し、嬲るように口にすることで、暁の快感は更に昂まる。
それは暁の被虐的な性癖からなのだが、それを知ってから月城は敢えて冷たく扱うようにした。
…全ては暁の快楽の為だ。

月城は色ごとに長けた男らしく、ゆっくりと焦らすように腰を進める。
暁の花蕾は痛々しいほどに朱く染まり、健気に月城の長大な牡を受け入れていた。

「…全部挿りましたよ。…あんなに小さくて可愛らしい穴が…こんなに淫らに私を飲み込んで…本当に嫌らしい方だ…」
…ほら…と、暁のほっそりとした華奢な白い手を握りしめ、月城を受け入れている己れの後肛の際を触らせる。
弱々しく震えていた手は、己れの花環と月城の牡の付け根に触れ、火傷をしたように小さく叫んだ。
「…あ…っ…!」












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