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第13章 永遠の最果て

月城に引き摺り込まれるように褥に押し倒された。
久しぶりに感じる愛おしい男の重みと水仙の花の薫りに胸が締め付けられる。
唇を執拗に奪われ、着たばかりの浴衣を脱がされる。
「…あ…っ…待って…」
性急に求められ、思わず声を上げる暁に月城は少しも手を止めず、帯を解く。
「待てません。…早く貴方を感じたい…」
苦しげな吐息がうなじにかかり、そのまま甘噛みされる。
「…や…春さんたちに…聞こえちゃ…う…」
身を攀じる暁の耳朶をきつく噛み、囁く。
「私がずっとお口を塞いで差し上げます」
「…んんっ…はあ…っ…ん…」
噛み付くようにくちづけされ、肉厚な男の舌が暁の柔らかな口内を犯す勢いで蹂躙する。
淫靡な水音を立てながら、舌を絡められ強く吸われる。
その間に、暁は月城の手により生まれたままの姿にされた。
男の心地よい重みが華奢な身体にのしかかる。
月城は浴衣姿のままだが、下着は付けていない。
暁の下腹部に月城の熱く硬く屹立した牡が強く押し付けられた。
…久しぶりの月城の猛々しい牡の象に、思わず腰の奥が甘やかに痺れる。
切なげな声が漏れ出し、暁の身体が弛緩する。
「…ああ…月城の…あつい…」
「貴方がずっと欲しかった…。
もう二度と…貴方を抱くことはないと思っていた…」
慌ただしげにくちづけを繰り返され、白雪のような肌に散る薄くれない色の乳暈を口に含まれる。
「…ああっ…！つき…し…」
赤子のように吸われ、ぐすぐずと背骨の奥から快楽の波が忍び寄る。
「…んんっ…いや…あ…」
片方の乳暈は男の大きく美しい手のひらで卑猥な形に揉みしだかれる。
「…相変わらず、可愛らしい声で啼かれますね…。
貴方は本当にここが、お弱い…」
薄く笑われ、暁は男を睨みつける。
「君がそう仕込んだのに…」
月城は愛おしげに暁を抱き上げた。
己れの逞しい膝の上に、幼子を抱くように座らせる。
「…そうですよ。…貴方の身体の隅々まで…私がすべて開発したのですから…」
再び濃密なくちづけが交わされる。
「…ん…んん…っ…は…ああ…っ…」
男の愛欲の強さに窒息しそうになり、暁は唇を離す。
まだ唇を求めてくる月城の首すじに、しがみつき懇願する。
「…もう…して…」
「…暁様…」
「…早く君を中に感じたい…。痛くても構わない…。
早く…僕を犯して…」
射干玉のような濡れた瞳が淫らに微笑った。