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アクマと私
第6章 中学三年生編2【樹里 side】
あの頃の拓磨に『可哀想』は禁句だったんだ。

「日野原君、もう拓磨の話は止めない?本人のいないところで色々言われたら、拓磨は嫌がると思うんだ」

それに、日野原君の口から語られる拓磨は私の知っている拓磨じゃない気がする。

「…わかった。優しいんだね、樹里ちゃんは」


「へ、どこが?」

私は何か優しげなことを言っただろうか?




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