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アクマと私
第6章 中学三年生編2【樹里 side】
「…私はまだ受験生なんですけど?」

「この時期にジタバタしてるようじゃ、どっちみち落ちるよ。心配しなくても、明日からみっちり家庭教師してやるから今日1日くらい付き合ってよ」

言ってることは普段通り憎たらしいけど、拓磨の表情は眩しいくらいに明るくて、受験が今まで相当プレッシャーだったんだなと鈍感な私でも察することができた。

「しょうがないから付き合ってあげる。たまには息抜きも必要だもんね」

「たまには?樹里はいっつも息抜いてるじゃん」

「この…!」

殴ってやろうと半ば本気で降り下ろした拳を拓磨は軽くかわし、そのまま自然に私の手を引いて歩き出す。



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