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アクマと私
第4章 中学三年生編1【樹里 side】
「ただいま〜!拓磨のとこにお土産届けてくるね」

旅行から帰って玄関先に荷物を置いた私はお土産の袋を二つ持って隣の家を訪ねる。

「あら、いらっしゃい樹里ちゃん。旅行、楽しかった?」

「はい♪これ、お土産のお煎餅です」

大きい方の袋を渡すと、
「まあまあ、ありがとうね」
おばあちゃんはニコニコして受け取った。

「それで、あの…拓磨の具合はどうですか?」

「ちょっと微熱があったから大事をとって休んだだけなのよ。食欲もあるし、もう大丈夫よ」

「そうですか、良かった」

「もしかして、それ、拓磨へのお土産かしら?」

私が後ろ手に持っていたもう1つの袋を、おばあちゃんが目敏く見つける。



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