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隠密の華
第14章 十三

私が胡蝶の偽物だと、白夜が知っていた……?


「待ってください!話についていけません!」


設樂様の着物の胸部を両手で握り、顔を上げて話す。

……まさか、そんな筈はない。

気付いていたのなら、私をすぐに牢へ入れる筈。

あの白夜が偽物を許す筈がない。

気付いたのは、今日だ。

私の瞼を見て、痣がないと。

……本物の胡蝶の瞼にも痣がないのに……?


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