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ジャンクフードでできている
第22章 秋
雨が降っている。

雨が降る日もあれば、降らない日もある。

そーか。

そういうことだったのか。

窓を伝う水滴は、右に流れるときもあれば、左に流れることもある。

必然とか偶然とか。

運命だとか、確率だとか。

それともそれって屁理屈?だとか。

そんなこんなで今日も生きている。

ザンネンながら。

僕は一人で。

いつか、家族や友人とも、別居したり、死別したり。

犬だとか、亀だとか、ハムスターだとか、サボテンだとかもそのうちお別れが来る。

結局は、一人で。

それはみんなお互い様。

生きているときくらい、楽しくいきたい。

でも一時の欲望を快楽で満たしても、すぐ乾くだけ。

寂しさと虚しさと。

かといって、もっともっとと貪欲になったって、自意識が増長するばかりで、なにも解決しない。

にっちもさっちもいかなくなって、行き止まっている。

そうして眺める窓越しの雨が街灯の橙色に滲んでいる。

電車が火花を散らして走り去る。

打開する力も、きっかけもなく、過ぎていく日々。

自分が特別なのか。

そんなことはない。

ただ、時間に流されているだけだ。

次は右に流れるのか、それとも左か。

明日も雨が降るだろうか。

それとも。

僕はいつかできなかったことができるだろうか。

歌を上手く歌えたり、ギターやピアノが弾けたり、とてつもなく速く走れたり、高く跳べたり、バク転したり、英語が話せたり、絵が描けたり、世界中を旅したり、おいしい料理を作ったり。

そうしてあなたに会えるだろうか。

あのときごめんって謝れるかな。

今日は雨が降っている。

今日は雨が降っている。

「雨の日のいろいろ」



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