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第20章 　ほどける心

「君が望めば……いや。多分引かれるくらいにもう既に愛し過ぎてる」



？

小首を傾げて見上げるその眼差しの何と可愛いことか。


まるで小動物のような愛しさ。

そのショットを写真に残せないのが残念でならない。


「白状する。愛し過ぎてる……多分変態枠に片足突っ込んでる」


ぷっと彼女が吹き出した。

「何ですか？それ」


真面目一色の彼からまさかの変態発言が意外過ぎて笑ってしまう。


自分の腕の中で彼女が鈴を転がすように可憐に笑う。

その笑顔に佐野の胸がきゅっと鳴った。