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溺れる金魚
第33章  ホワイトクリスマス
24日はまだ混乱が続くから25日の夜の便でゆっくりと帰ってくるよう飛行機もホテルの連泊も手配しているとの事だった。


「夕食は食べてきちゃいました?」

不安そうに紗良が尋ねる。


それで全てのピースがはまった。



先程から、近江にしては扱いが雑だと思っていた。


幾ら早く彼が自分の妻に会いたいからといっても夕食の手配だって付き合いだっていつもしていたのがあっさりと居なくなった。



加えて『チェックインの予定時間が過ぎていますので早めに済ませておいてください』の淡々とした一言を言い置いて。



多分、夕食を取ってからのチェックインを避けるためだったのだろう。


佐野が紗良との食事を楽しめるようにと。
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