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幸せの欠片
第10章 旅立ち
 機上の人となり、小さくなって行く灯りが作る東京湾の形を眺めながら、悟との短い会話を反芻していた。

「愛しているか?」

「えぇ、もちろん愛しています」

 麻衣にとって、悟はかけがえのない夫だった。けれども、アリアを切り離して将来を考えることも出来なかった。

 いつか、すべての幸せの欠片(ピース)が一つになる日が来るだろうか?

 いや、心配しなくても、夫ならきっと何とかしてくれるだろう。

 夫は、心の底から信頼のできる人だ。

 麻衣は、気持ちを切り替えて、前を向くことにした。

 (明日になれば、アリアに逢える!)

 スーツケースの中には、アリアへのお土産がたくさん入っていた。

 その中の一つは、暑い国でも着られるよう、薄物の着物と帯やかんざしを全て色違いでセットにして用意してある。

 お揃いで着る時のことを想像すると、自然に笑みが浮かぶ。

 本当に嬉しかった。

「ありがとう! あなた……」

 麻衣は、悟への愛を胸に、とにかく今は、アリアと過ごす時間を大切にしようと思っていた。

 

                         了
 
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