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幸せの欠片
第4章 新しい躾
 麻衣が夫の前に立つと、夫は赤い縄で輪を作ってから首に掛けた。

 そこから器用に縄を交差させながら、編むようにして体に六角形の模様を作る。

 最後の部分には瘤を作り、ちょうど秘部に当たるようにして結び終えた。


「亀甲縛りと言うんだ」

「はい」


 麻衣にしてみれば、名前よりも身動き出来ない状況が問題だった。


「よし、これでいい」


 夫は、さらに縄を取り出すと、それぞれ両手と両足を縛った。


「どうだ、きついか?」

「いいえ、きつくはないけど、動けません」

「なら、いい」


 動こうとすると、縄が締めつけてくるような感じがして、何とも不自由だった。

 そこで、またバイブにスィッチが入れられた。


「あぁ……」


 転びそうになったのを夫が受け止め、床に転がされた。


「しばらく、そうしていろ」

「あぁ…ん、許してください」

「ん? 何を許すんだ?」

「な、縄を解いて……。いやぁーん……」


 縄の色に染まるかのように麻衣の体が赤くなり、汗がにじみ出て来た。


「あは……ん……」

「綺麗だぞ、麻衣」

「ご主人さまぁ……だめ……もう、だめ……」


 頭の中が真っ白になって、体の内側から振動するバイブが麻衣を狂わせそうになった。


「あ、あぁ……ん、はぁ、はぁ、あぁーん……」


 蜜壺から何かが噴き出すのを感じた。


「いい子だ、お前、潮を吹いたな……」

「あ……うぅ……」


 もう、言葉にならなかった。

 やっと夫がバイブのスィッチを切った。

 けれども、そこで麻衣は泣き出してしまった。


「泣くな。どうした」

「だって私、漏らしてしまって……、恥ずかしくて……えっ、えん……」

「漏らしたのは尿じゃない。安心しろ」

「だって……こんなに、びしょびしょになって……」

「よし、よし……」


 そう言うと、夫は麻衣の頭を撫でた。

 縄を解いてくれると思ったが、すぐには解かれず、そうしている間に、麻衣の気持ちが落ち着いて来た。


「ちょっと急だったか」

「………」


 
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