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俺の大好きなあまのじゃく
第3章 月夜に思う愛しき面影
「ありがとう」薄く微笑むと もう その顔ズルイって 自分じゃわからない
実家に帰らなくなってもうすぐ1年 結婚した実感もない 広い部屋に帰るのも柳さんに会うのもなんだか気持ちが重くて一人暮しを始めた


季節だけが流れて中途半端な気持ちの僕だけ

「卒業かぁ なっちはパラリーガル私は秘書 社会人になっても絶対呑みに行こうね」
涙声の沙耶の言葉に二人で抱き合い別れを惜しんだ

有名な弁護士事務所 給料もボーナスも贅沢なぐらい だけど忙しく覚える事も沢山

「椿さんこの資料は?」担当弁護士の先生は若手のホープ 切れ長の瞳にスマートな立ち振舞いが人気で沢山のクライアントがいる 勉強になる
「此方に」僕の渡した資料を見て「完璧」って 良かった
「椿さん 仕事終わったら呑みに行かないか?」今日は多江さんが来るから
「申し訳ありません 用事が」旦那さん?って 首を振る僕に急に近寄り 
「残念 次は絶対行こうね」耳元で囁く ゾクゾクする 鷹虎ならこんな風にならなかった 思わず笑ってしまうと
「?なに 始めて笑った顔みた 旦那さんじゃなくて僕にしない?お買い得だよ」確かにだけど指輪は呪いみたいに僕を縛る 
「先生 パワハラですよ 呑みには今度で すいません」残念って 少し距離が縮んだ気がした

一通り仕事を終わらせ明日のスケジュールも確認したし「お疲れさまです」さぁ帰ろ

「ただいま」何度か引っ越しして今はセキュリティの比較的しっかりしたマンションに 以前ストーカー紛いの事があって多江さんが心配したし僕も気持ち悪かったので 
「多江さん?ただいま」足元に気まぐれなココアが近寄って来た
「おかえりなさいませ 那智さん」良い匂い
着替えてココアを抱っこ 茶色のモフモフ 猫なのに人懐っこくて僕の側を離れない
多江さんは此処と鷹虎とのマンションを行き来して掃除なんかをしてくれてる
「何時もありがとう」僕の言葉にとんでもないって 母親みたいな大事な人 実の母はたまに画面でみるぐらい 遠い存在
僕が食事する間話しながら 多江さんは帰ってから食べるのが日課

「それではまた 冷蔵庫に作ってある食事食べなきゃダメですよ」以前勉強に追われて食事もしなくなった僕を気にかけてくれてる 大丈夫笑う姿に
「その笑顔はズルいですよ」ぎゅってしてくれる

多江さんが帰って明日の仕事の段取り
鷹虎今何してる?
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