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第28章 ＢＬＵＥ ＢＩＲＤ

『私の……正直な気持ちを言えば

君に…会いたくはなかった』





『・・・、・・・すみません』






俺はもう一度頭を下げた


それしか・・・出来なかった





『ただ……娘が、本当に

君の事を悔やんでいたから』







『・・・、・・・』






『娘の事が原因で・・・

君の人生にも…多くの
狂いが生じてしまった事だろう

それも紛れもない事実だ
良い大人のはずの娘が

人の妻である…娘が
常識に反するような事をして…

君にも……申し訳ない事をした』









『そんな・・・、俺は・・・』









『……わかっている、つもりだ』







『ぇ・・・』








『娘や・・・君を見ていれば、わかる』









『・・・』








『君と娘が・・・何も

世間で言われるような
ただただ…軽蔑に値する事をして

身勝手に…イタズラに
振る舞って来たのではない、と

君には君の、娘には娘の…
何らかの・・・〃想い〃があって

起こった事だ、と』








『・・・』


親の力って・・・恐ろしいくらい

底知れない



俺は、唖然としていた






『電話で、娘に君の話を聞いた時は

もし目の前に…娘がいたら
初めての事ながら

娘の頬を・・・叩いて
叱責していたかもしれなかった

娘には…娘のした事の責任
まりあが恥じて…償う責任がある

私共が君を…責めるのは
お門違いと言うものだとさえ…』







『・・・』







『それに・・・〃今となっては〃

そうならざるを得ない
君や・・・娘を
責めるに責めれない

どうしようもない事情も
あったのだ……とも…思う』






『・・・』



今となっては

〃娘婿〃の…

あの男の…とんでもない〃裏の顔〃を

知ってしまったから・・・






『それでも・・・私達は…』







『・・・っ』








『そうして……納得しようとしても

私達は・・・どうしても』







『・・・、・・・』










『私は……君を許すことは…出来ない』