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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第28章 BLUE BIRD
『ごめんね、ゆぅちゃん
只でさえ…忙しいのに

この期に及んで、あつかましいんだけど
・・・会いたかった』




マリアが微かに涙を滲ませて
俺を見上げた




俺も……会いたかった



あの日の
マリアのお父さんの言葉がなかったとしても

マリアの両親…
マリアのお母さんの訪れるこの病室に

俺が「あ、どーも…こんちわ」なんて
やってこれないのは暗黙にわかること




マリアは・・・さりげに人払い

お母さんを遠ざけて

俺を呼び止めたんだ








『マリアの母ちゃん…美人だな♪』


『ふふ……イキナリなに言うの?(笑)』




『お父さんも・・・なんか似てた』



『・・・』






お父さんと接触した事は勿論言わないが



だけど俺も、さりげなく

マリアの両親が来ている、その存在を

認識している、と

この状況を…わかっているのだ、と

さりげにマリアに伝えていた








『思っちゃ…いけないんだけど
会いたかった・・・

もう・・・会えないと
思ってたから』





『うん・・・』






『話が・・・したかったの

最後に・・・もう一度だけ』







〃最後〃・・・その一言に

過剰に反応したワケじゃない



だけど



マリアの話・・・それは

大方わかっている話だ







『うん・・・。今日は…帰るぜ

お母さん、戻ってくるだろ?』






『・・・。うん』






『・・・だから…~そうだな』






『お母さん…明後日帰るの

だから…もし、だったら』






『お父さんは?』






『もう実家に戻ってるの…それで

お母さんと、交代で来て……その』







『うん・・・わかった』







俺とマリアは

秘密裏に面会の約束をしてわかれた




おそらく・・・最後になる


その日の約束をして
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