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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第28章 BLUE BIRD
『ハァっ、ハァ…ハァっ…』
空港のロビーへ駆け込んだが
そう都合良く……見つかるはずがない
そもそも・・・見つけたからって
何をどうのこうの、ってワケでも…ない
俺は焦る気持ちを誤魔化しながら
ぼんやりと記憶している
その便が出ていないか探した
〃まだ・・・間に合う〃
電光掲示板を見て
ついに辺りを捜し始めた
〃このどこかに…いるはずなんだ〃
しかし人は溢れるほど行き来する
これは……骨折り
キリがないというものだ
俺は、ロビーが見渡せる階に走って
少し遠目から…じっと捜し始める
そして・・・生きてりゃ時には
都合の良いことのひとつくらいあるもの
〃あれは・・・〃
少し遠くに見える、その人を
じっと見下ろして
俺の足が段々と…階段を下っていく
搭乗手続きとかしてるのか
お父さんは少し離れた所にいた
車椅子に乗ったマリア・・・らしき
いや、絶対にそうだ
荷物を持って車椅子を押しているのは
田舎の……さわやかな若者って感じの
あれが、きっと
マリアの弟
俺は、立ち止まり
デカイ柱の影に隠れた
出て行くことも…出来ねぇしな
何をしに来たんだよ、って話だが
マリアは今やケータイさえ持ってない
連絡もなにも出来ないんだ
ホッとしたばかりで
直ぐに落胆
俺は…そっと
その様子を見守っていた
空港のロビーへ駆け込んだが
そう都合良く……見つかるはずがない
そもそも・・・見つけたからって
何をどうのこうの、ってワケでも…ない
俺は焦る気持ちを誤魔化しながら
ぼんやりと記憶している
その便が出ていないか探した
〃まだ・・・間に合う〃
電光掲示板を見て
ついに辺りを捜し始めた
〃このどこかに…いるはずなんだ〃
しかし人は溢れるほど行き来する
これは……骨折り
キリがないというものだ
俺は、ロビーが見渡せる階に走って
少し遠目から…じっと捜し始める
そして・・・生きてりゃ時には
都合の良いことのひとつくらいあるもの
〃あれは・・・〃
少し遠くに見える、その人を
じっと見下ろして
俺の足が段々と…階段を下っていく
搭乗手続きとかしてるのか
お父さんは少し離れた所にいた
車椅子に乗ったマリア・・・らしき
いや、絶対にそうだ
荷物を持って車椅子を押しているのは
田舎の……さわやかな若者って感じの
あれが、きっと
マリアの弟
俺は、立ち止まり
デカイ柱の影に隠れた
出て行くことも…出来ねぇしな
何をしに来たんだよ、って話だが
マリアは今やケータイさえ持ってない
連絡もなにも出来ないんだ
ホッとしたばかりで
直ぐに落胆
俺は…そっと
その様子を見守っていた