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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第29章 果たされぬ・・・約束
走り去ったタクシーを尻目に
俺は路地に少し立ち尽くした
『・・・ケッ』
グリッ…
キツイ香水の匂い
何よりは、唇に残る
ベットリとした感覚
口紅だかグロスを
拳でグリッと拭って
側の電柱を軽く殴り付けた
〃汚らわしい〃・・・
そんな事を言う資格が
俺にはねぇかも知れねぇけどな
不快なだけだ・・・
唇と唇が触れただけ
皮膚と皮膚が触れただけ
何も感じない
望まない相手とすれば
男と女がする
大抵の行為は
〃ただそれだけのこと〃だと
俺は思う
そんなモンに…意味なんかない
胸くそ悪くて…つい口が滑っただけだ
なんで?
知らねぇよ・・・見たままだろうが?
あんなオンナ
見て愉快なヤツがいるか?
ケッ・・・バーカ
なんて・・・
また、押し隠そうとして
俺は気付いてた
わかってたんだ
ついつい…カッとなるくらい
本当に胸くそ悪いモノ
俺の中をモヤモヤと徘徊してる
知りたくない俺の心
それに・・・自分で気付いてたから
かも知れねぇ
俺は路地に少し立ち尽くした
『・・・ケッ』
グリッ…
キツイ香水の匂い
何よりは、唇に残る
ベットリとした感覚
口紅だかグロスを
拳でグリッと拭って
側の電柱を軽く殴り付けた
〃汚らわしい〃・・・
そんな事を言う資格が
俺にはねぇかも知れねぇけどな
不快なだけだ・・・
唇と唇が触れただけ
皮膚と皮膚が触れただけ
何も感じない
望まない相手とすれば
男と女がする
大抵の行為は
〃ただそれだけのこと〃だと
俺は思う
そんなモンに…意味なんかない
胸くそ悪くて…つい口が滑っただけだ
なんで?
知らねぇよ・・・見たままだろうが?
あんなオンナ
見て愉快なヤツがいるか?
ケッ・・・バーカ
なんて・・・
また、押し隠そうとして
俺は気付いてた
わかってたんだ
ついつい…カッとなるくらい
本当に胸くそ悪いモノ
俺の中をモヤモヤと徘徊してる
知りたくない俺の心
それに・・・自分で気付いてたから
かも知れねぇ