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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第5章 指定避難所だから・・・
『それじゃ、私はここで。
ありがとう。なんか、楽しかった』

『?・・・。あのさ、もしもだけど
なんかあったら、電話して?』



『・・・?』

『〃指定避難所〃に…しておくからさ』



『ふふっ・・・うん。あ、でも
その番号。私の番号…あまり
アテになんないかも』



マリアの言った意味が
この時はちっともわからなかった。


それでも笑って、うなずいてくれたマリア。



『?・・・なんでも
どっからでもいいからかけてこいよ。
鳴らし続けたら、お前だと思って
出てやるから…さ』


『ん・・・』





『〃タダ・泊めて〃やるから…さ』



『ふふっ・・・うん』








『それじゃぁな?
二度と会わないことを…願ってるぜ?』



それは・・・

顔も見たくねぇ、とか
二度と会いたくねぇ……とか

そういった意味ではなくて。


でも、それは彼女に通じてたようだ


『うん。ありがと。』



ひとつの…

〃連絡がないのは、無事な証拠〃

という、やつだ。



『じゃぁね…ユウトくん』

『・・・』


〃え・・・?〃




『?怒らない…ってことは
そう呼んでもいいの?(笑)』


マリアがクスクスと笑う。


『・・・』


なんか知らないが俺は
ただカクカクとうなずいていた。


『ふふっ……じゃ、バイバイ
ユウちゃん(笑)』





ガキ扱いしやがったか?

くだけんの……早ぇよ。
もう勝手にしてくれ(苦笑)



『・・・じゃあな、マリア』




〃またね〃という言葉は
どちらからも出なかった。

それは・・・ないほうが良い
〃また〃だからだ。


マリアは俺に会釈して
軽く手を振ると

駅の改札をくぐって
去って行った



最後に俺に

最後まで

衝撃的な事実をのこして。






マリア・・・。


お前も、怒らなかった
ってことは

そう呼んでもいいんだな?
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