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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第6章 マリアの日記・・・
『まるくなった…のか、諦めたのか
私も…言わないようになったんだ、これでも』


『じゃ昔はガンガン言い合いとかしてたの?』




『んー・・・うん』

『(笑)そゆのってさ…いつからそうなんの?』




『……一緒に……住んでからかな?』

『へぇ…』



『やっぱ……他人と住むって、独特。

それでなくても、男女だし
育った環境も価値観も全然ちがう
別々の人間だから…

あぁ、こういうことかぁって…

だけど、お互いストレスだし
ちゃんとしなきゃならないこともある。

私はバカ真面目に…真っ向から
やりすぎたのかも

男の人は、こういうものだ~って
私の理解が足りなかったんだ…とか

それは相手もストレスだったはず
私も…悪いんだ』



俺はマリアの話に
同調の有無を問わず
うなずき続けた。

それしか、してやれない
そんな気がしたから。




『ごめん…。楽しい話とか出来なくて』


『ふふっ…だから、いいって。
~マリアってキレたりすんの?(笑)』




『するよぉ…。どっちかっていうと
短気だもん』

『(笑)ちょっとみてみたい』




『疲れるから、キレない』

『~たまにさ、ガツンとキレてみても
いいんじゃねぇの?…ダンナに?
ちょーしこいてんじゃねぇ!ってさ』



『・・・』

『?』



『そゆ…気力がない。無駄なことが
わかってるから』

『・・・』



『めんどくさくなって、あきらめて
あきらめて…慣れちゃって
年取ってく・・・とか最悪(苦笑)』



『ぶっちゃけ…そゆ話
会社にいるオバチャンらが
よく言ってるぜ(笑)』





『いい勝負だと思うよ私(笑)』


『まだ若けぇだろぅがお前 ;(苦笑)』



『キミに言われたくないなぁ(笑)』




当たり障りない話・・・


だけど俺



どうしても聞いてみたいことがあって・・・


つい



口に出してしまった




『別れようと・・・思ったことないの?』









なに・・・言ってんだよ、俺・・・
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